大喧嘩第2幕の後、茶々は妹分の寧々に下剋上を挑まれ、プライドずたずた、精神的ショックで、しばらくは分離不安のようになっていた。
私と引っ付いて寝て、常に私の見えるところにいた。寧々を見ると、唸りながら顔をそらし近寄らなかった。
私は、トレーナーのアドバイスもあり、茶々を先住犬の姉として、寧々の前で更におおげさに接した。茶々がリビングに居る時は、寧々を庭に出した。
最初、寧々はそれをとても嫌がったが、頭がいい寧々は、茶々に近づいてはいけないことを悟り、大人しく従うようになった。
私は、散歩中、寧々を厳しくコントロールした。寧々は、自分が強いことを知って、他の犬にもアピールするようになっていたからだ。トレーナーのいうには、本来リーダーである飼い主の私が頼りないことの表れらしい。
寧々は、ピタッと私の横につき、歩調を合わせ、見事な側歩で散歩をするようになった。遠くに他の犬が見えるとリードでショックを与え座らせ、落ち着いて見送ることをやった。
私は、怖かった。茶々と大喧嘩をした寧々の姿が頭から離れず、寧々が他の犬や人間に同じようなことをしたら…と思うと恐ろしくて、楽しかった散歩が緊張と恐怖の時間となったのだ。犬は、人間のエネルギーを感じるという。きっと、その時の私のエネルギーを寧々は感じていたんだろうな・・・寧々にとっても、つらい日々だったのかもしれない・・・
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